大脱走 (1963)

第二次大戦中、ドイツの第3捕虜収容所に収容された連合軍将校たちが大脱走を敢行した史実を基にした脱走群像劇。スティーブ・マックィーン、ジェームズ・ガーナー、チャールズ・ブロンソンなど、数々の名優たちによる演技合戦が見もの。2004年にニュープリントでリバイバル公開。

監督:ジョン・スタージェス
出演:スティーヴ・マックイーン、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・ガーナ―、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、ジェームズ・ドナルド、ドナルド・プレザンス

大脱走 (1963)のあらすじ

第2次世界大戦末期。独軍の捕虜収容所で、捕虜たちが大がかりな脱走を画策。脱走の常習犯である米兵ヒルツは隔離されていたが、親友の死を機に、本格的に参加。やがて250名を逃がす大胆な作戦が実行に移される。

大脱走 (1963)のストーリー

第二次大戦下のドイツ。朝靄の中で一群の軍用トラックが道路を疾走しスタラグ・ルフト北捕虜収容所に到着した。この新設の捕虜収容所に英軍中心の連合軍捕虜が送られてきたのだが、これらの捕虜の中に脱走常習犯が多数含まれていた。ドイツ軍は絶え間なく発生する脱走に手を焼き、常習犯を集めて、脱走がきわめて難しい収容所を作っていた。鉄条網には近づけず、監視しやすいようにだだっ広く、唯一隠れられそうな森までは100mはありそうで、新任の所長を始め、選りすぐりの兵隊が監視にあたっていた。捕虜を運ぶ一群のトラックが収容所に到着して、直後にフォン・ルーゲル所長(ハンネス・メッセマー)は、連合軍捕虜の先任将校ラムゼイ大佐(ジェームズ・ドナルド)に対して「この収容所から脱出することは不可能だ。無駄な悪あがきは辞めて、おとなしくせよ」と述べると、大佐は「脱走して敵軍を混乱させるのは将兵の義務である」として所長に迎合せず屈しなかった。

ポーランド人のダニエル・ヴェリンスキーこと、ダニー(チャールズ・ブロンソン)は、相棒のウイリー(ジョン・レイトン)とともに、伐採のための農夫のグループに早速、紛れ込んで脱出を図るが、ドイツ兵たちも彼らをすぐに見つけ出し、収容所に連れ戻す。アメリカの航空兵のバージル・ヒルツ(スティーヴ・マックイーン)は、監視台と監視台との間の鉄条網に盲点があることを見抜き、グローブとボールを持ってきて、さり気無くボールを鉄条網の傍に投げ入れて、立ち入り禁止区域に入ったが見つかり、機銃掃射を受け、独房に直行した。

そのような中、数時間後、ロジャー・バートレット(リチャード・アッテンボロー)がゲシュタポに連れられて収容所に到着する。彼は「ビッグX」と呼ばれる集団脱走の計画立案・実行のリーダーで筋金入りの男だった。到着したその日の夜、ロジャーは馴染みのあるメンバーを集めて空前の脱走計画を説明する。「トム」「ハリー」「ディック」という3本のトンネルを掘って250名もの捕虜を脱走させるという彼の大脱走計画に一同は驚くが、皆の意思は一致した。多くのスペシャリストがこのプロジェクトを支えた。調達屋のアメリカ人のアンソニー・ヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)、オーストラリア人のセジウィック(ジェームズ・コバーン)は機械の製造屋として、脱走者の服装を多数に何種類も揃える仕立て屋もいれば、写真入りの身分証明書などのニセ物を作る偽造屋コリン・ブライス(ドナルド・プレザンス)、各トンネルのスタート位置から目標とする森までの距離を測る測量屋、掘った土をカムフラージュする分散屋、警備の裏をかくための偽装と緊急情報を発信する警備屋がいて、非常に訓練され組織だった行動を示していく。ダニーは、トンネル堀りのスペシャリストで「トム」に取り組んだが、途中で落盤により、生き埋めになり、トラウマが蘇るのだった。

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