ウエスタン (1968)

鉄道の利権を独り占めにしようとする悪党と、悪党に兄を殺されたある男と夫を殺された女の物語。セルジオ・レオーネがアメリカで監督した西部劇。製作はフルヴィオ・モルセッラ。脚本はセルジオ・ドナーティとセルジオ・レオーネの共作。撮影にはトニーノ・デリ・コリがあたり、音楽はマカロニ・ウエスタンの名曲を数多く手がけたエンニオ・モリコーネが担当。イタリア・オリジナル版は175分。日本初公開から50年を経て、2019年9月27日より、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」(165分)として公開。

監督:セルジオ・レオーネ
出演:ヘンリー・フォンダ、チャールズ・ブロンソン、ジェーソン・ロバーズ、クラウディア・カルディナーレ、フランク・ウォルフ、ガブリエレ・フェルゼッティ、ウッディ・ストロード、キーナン・ウィン

ウエスタン (1968)のストーリー

アメリカ西部に初めて鉄道が敷かれようとしていた頃……。あるよそ者(チャールズ・ブロンソン)を始末しろというフランク(ヘンリー・フォンダ)の命令で3人のあらくれガンマンが駅で待ち伏せしていた。しかし、この男はあっという間に3人を撃ち倒していた。一方、アイルランドから移住して来たマクベイン(F・ウルフ)は、この荒野に大きな夢を抱いていた。そして、彼は荒地を買い占め、そこに駅をつくろうとしていた。そして、ニュー・オリンズにいた婚約者ジル(クラウディオ・カルディナーレ)を今迎えようとしていた。その彼の地権を狙う二人の悪党がいた。鉄道局の役人モートン(G・フェルゼッティ)と、ガンマンのフランク(ヘンリー・フォンダ)である。フランクの一味は、マクベイン一家を襲い、家族全員を銃殺してしまうのだった。マクベインに呼ばれて、この町の駅にやってきたジルに迎えは来ない。仕方なく雇いの馬車でマクベイン家に向かう途中、馬休め兼居酒屋に寄ると、お尋ね者のシャイアン(ジェイソン・ロバーズ)が手錠をしたまま、仲間とともにやってくる。おりしも、この場に傷ついたあの男がおり、ハーモニカを吹いて、シャイアンを挑発するが、シャイアンは、駅での出来事に仲間の関与を否定した。その後、法的な利権がジルに与えられると知ると、フランクは今度はジルを狙いはじめた。身の危険を感じたジルは、保安官(K・ウィン)の助力を得て遺産を競売に出した。フランクは裏工作をしたが、“その男”とシャイアンが権利を買いとり、再びジルに与えた。その後も、フランクは執拗に彼女を狙ったが、目的を果せなかった。そしてついに、フランク一味の襲撃を待っていた“その男”の怨みの銃弾がフランクを倒した。その時“その男”の脳裏には十五歳の時フランクに虐殺された兄の事が浮かんでいた。彼は再びこの土地を去って行った。夫の夢をうけついでいこうとするジルを残して……。

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